激戦区200mm
5‐6年前の200mm付近の選択肢はだいたい次の通りでした:
- EF200mm F2.8L II USM
- EF200mm F2L IS USM
- Sigma APO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM
- タカハシ FS-60CB Reducer
このうちの3のSigmaのレンズはいつのまにか生産終了となっていました。ここに最近BORGの望遠鏡が入ってきたのを契機にかなり選択肢が増えました:
- BORG 55FL
- William Optics RedCat51
- Vixen FL55SS
- Asker FMA180
- Asker ACL200
今となっては選択肢が増えたものの、私がレンズを買ったのは6年前のことですから選択肢はそれほど多くなく、しかも厳しい予算制限がありました。そこで選ばれたのがEF200mm F2.8L USMです。
EF200mm F2.8L USMの特徴
このレンズはI型とII型があり、違いはフードの形状だけだと言われています。つまり光学系は同じなのでI型のほうがお得なわけです。発売は1991年12月*1のようで、私より年上。デジタルカメラ向けの設計ではありません(ここ重要)。しかし、弱点こそあれ馬鹿にすることなかれ。さすがはLの名を持つだけあってかなり性能は良いです。
星像チェック
ではお待ちかねの星像を見ていきましょう。*2
ここで、円形絞りとあるのは次のようなものを使っています。
開口径は50mmほどですからF値はだいたい4ですね。
APS-Cしかセンサーサイズがないというのは仕方ないとして、肝心の星像ですが四隅までかなりシャープです。これは他の望遠鏡と比べても値段の割にいい線をいってるのではないでしょうか。しかし、2枚目の画像に弱点が現れています。そう、赤ハロです。
このレンズは設計が古く、フィルムカメラを念頭に設計されたはずです。デジタルカメラでは赤ハロが見えてしまいます。上の画像では見えにくいでしょうが、Digital Photo Professionalの表示では明確に見えます。
この年代のレンズにありがちなことですが、ジャスピンでは赤ハロが結構よく表れます。他にもEF135mmF2でも赤ハロが出るようです。これがかなり厄介で、ジャスピンから少しズラさないと画像処理が大変になります。そのためにフォーカサーを作って対処しています。レンズにモータがついていますが、それでピントを調節します。
というわけで結局お金がかかってしまうので、今買うなら無難にRedCatとかACL200でいいと思います。使っている人が少なく情報も少ないので、知りたいことがあればコメント欄にどうぞ。
*1:キャノンのウェブページhttps://global.canon/ja/c-museum/product/ef304.htmlによる